2015年07月15日

今度は『異世界の闇の中で』生きる

 2か月ほど前に記事を書いたスマホアプリゲーム『異世界に生きる』の続編『異世界の闇の中で』が登場しましたので、早速やってみました。
 今回はサバイバル形式のスコアアタックのようなもので、ストーリーやエンディングはないようです。操作は簡単で、8つのエリアから闇の底と呼ばれる場所を探し出し、そこで寝ると1日が終わります。それを繰り返して冒険をしていくことになります。

 相変わらず理不尽な異世界で
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 世界観は前作を受け継いでいるので、極めて理不尽で腐った世界をプレイヤーは冒険することになります。
 腐れポイントその1、善人がほとんどいない。民家の住人はエリクサー1本でぼったくったりどう考えてもSAN値が0っぽかったりします。ただの住民でそれなので追剥は当たり前、聖職者を装い回復すると言ってきてだまし討ちする無頼の輩も登場します。この世界では誰も信用することが出来ません。
 ごくわずかな善人たちは、死にかけだけどエリクサーと引き換えに能力を強化してくれたり、本当に回復してくれる聖職者だったりしますが、彼らと出会う頃にはこちらの心も腐っているので瀕死の人間を無視して箪笥をあさったり先手必勝とばかりに聖職者もバンバン切り殺します。
 腐れポイントその2、安心できる場所はない。闇の底では眠る回復もできるのですが、眠る直前に敵が攻めてきたりします。敵から逃げるコマンドもありますが常時ほぼ飾りなので戦うほかありません。またただの民家に入ったら巨大蜘蛛が出てきたり、宝箱を開けたら爆発したりミミックだったりします。冒険者の亡骸に祈りを捧げたらアンデットになって襲いかかってくるなんて恩知らずなこともあります。
 そして最も厄介なのがトラップの数々。数々といってもトラバサミのようなホールドトラップか大中小の爆弾しかないんですが、運が悪いとこれで死ぬことになります。というか後半はこれで死ぬ方が多くなります。運が悪いとごっそりHPを持っていかれる上に、トラップにかかった時にはエリクサーは使えませんからね。

 迫り来るモンスター
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 今作にも独特なイラストの、魅力的なモンスターがプレイヤーたちを殺しにきます。今回はレアモンスターという概念もあり、彼らを倒すとジョブの解放に必要な闇の欠片を手に入れることが出来ます。
 しかし今作で最も強いモンスターは、カッコイイドラゴンでもおどろおどろしい悪魔たちでもありません。激怒した鍛冶屋とデブです。もう一度言います。鍛冶屋とデブです。鍛冶屋は武器屋や鎧屋で盗みを働き見つかると襲いかかってきますが、最終ジョブ吸血鬼でも1000ダメージ越えを叩き出して一撃で死にます。デブは普通のフィールドに登場するレアモンスターですが、全力で挑まないとやっぱり死にます。
 他にも、民家で盗みを働くと襲いかかってくる魔人もいますが、倒せないこともないです。ちなみに倒すと民家が燃えます。なんで。
 こんな世紀末かマッドマックスみたいな世界なので、教会の神父にも襲いかかれます。もう襲えない人物のほうが少ないくらいですが、どうなるかは自分で試してみてください。ちなみに彼、金貨3000枚で神について教えてくれますが、とんでもないことを言い出します。私はそれを聞いたとき、愛染隊長の裏切りを知った護廷十三隊の面子みたいな顔になりました。

 闇の中で生きる
 最後に闇の中で生きるコツを軽くまとめて終わりにしましょう。なんせ序盤に登場する「初心者の館」は碌な情報がないうえに金をとりますから。
 現在公開されているジョブは6つ、ただの雑魚冒険者に遠くから一方的に攻撃できるスナイパー、屈強なアスリートに攻撃と回復の出来るマジシャン。多彩な攻撃スキルが魅力な剣聖と回復も同時にできる吸血が強力な吸血鬼です。一度開放すればあとは使い放題なので基本的には順番に開放することになると思いますが、剣聖は飛ばしてもなんとかなるかもしれません。むしろ吸血鬼の方が早く闇の欠片を集められますし。
 やはり吸血鬼が強いですね。某機関の旦那を彷彿とさせる圧倒的攻撃力、完全にCV中田譲治です。ただし防御無視や一方通行攻撃が無いので序盤のレアモンスターにやられやすいですし、トラップのダメージはどうも最大HP依存のようなので油断すると直ぐに死にます。
 生き残るためにはまず体力回復の機会を逃さないことです。神秘の泉や酒場を有効活用しましょう。しかし時には危険を冒すことも必要です。不思議な泉の水に口をつけてみたり、闇の畑のどう見ても怪しい野菜を食べてみたり。あるいは追剥に敢えて逆らってみたり。リスクに見合うリターンが待っているかもしれません。

 気になるのは公開されていない残りの2つのジョブです。ストーリーの続編では勇者も出るようですし、もしかしたら……。
posted by 新橋九段 at 00:25| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲームレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月12日

ポメラニアンでハイエナを喰う『TOKYO JUNGLE』

 中古屋で見かけてずっと気になっていたゲームを手に入れました。
 このゲームは謎の原因で人がいなくなりジャングルと化した東京で動物たちが生き残るサバイバルゲームです。ストーリーモードとサバイバルモードがあり、サバイバルでアーカイブを手に入れるとストーリーが解放されるという仕組みです。

 複雑に入り組む動物模様
 ストーリーモードの魅力は、意外と質のいいオムニバス形式の物語にあります。ポメラニアンが主役となる最初の2話と謎の核心に触れる最後の2話を除けば全てのストーリーが複雑に絡み合っています。
 土佐犬の縄張りを手に入れようとするビーグル、ライオンのハーレムをダッシュしようと企むノマドに付き従うハイエナ、そんな彼らから家族を守ろうとするライオン、プライドを取り戻そうとする土佐犬。この4つのグループが入れ変わり立ち代わりストーリーを進めていきます。
 そして物語の核心。東京の地下には一体何があるのか。アーカイブに登場する「彼ら」とは何なのか。
 最後のアーカイブを手に入れるために地下に潜ったプレイヤーは、そこで奇妙なオブジェクトを見つけるはずです。ストーリーをトゥルーエンドでクリアすれば、その正体も自ずとわかります。

 ポメラニアンがハイエナを!土佐犬がライオンを食い殺す!
 サバイバルモード最大の楽しみは、現実世界ではありえない下剋上の数々です。気付かれずに近づき噛みつきをすることで夢のような一撃必殺が可能になります。
 体格の制限があるので必ずしも成功するとは限りませんが、これを利用すれば厄介な猛獣をこっそり始末することが出来ます。草食動物でも可能な芸当で、慣れれば闇夜にまぎれてホルスタインでライオンを蹴り殺し続けるような本来の趣旨とは全く違う遊び方も可能です。
 各々の動物には特徴があります。やたら足の速いサラブレッド。実は喧嘩にめっぽう強い猪。条件をクリアしないと大人になれないと言った癖のあるヒヨコやライオンなんかもいます。
 敵となる動物も個性豊かです。カンガルーやパンダは下手な肉食動物よりも手ごわいですし、プテラノドンが空中から襲いかかってくる始末です。勝てません。

 不満があるとすれば、カンガルーやクロコダイル、北京原人といった面白そうなプレイアブルキャラが軒並みダウンロードコンテンツであり、肉食動物は最初に登場したポメラニアンからビーグル、ゴールデンレトリバー、土佐犬と似たようなのばっか出てくるという点でしょうか。
posted by 新橋九段 at 22:02| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲームレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月02日

『異世界に生きる』だけではなかった

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 大抵のファンタジーではプレイヤーは勇者として世界に降り立ち、平和のために戦うことになる。だけどこのゲーム『異世界に生きる』では違う。主人公は吹けば消し飛ぶ程度の存在で、ちょっと人生の立ち回りを間違えただけで死ぬし、そもそも時間が経てば死ぬ。

 働けど働けど
 本作での主人公は弱い。しかしそれ以上に重要なのは、彼が無一文だということだ。当然宿屋にも泊まれないし、武器や防具を買うこともできない。だから働くしかない。
 でも労働条件はワタミなみに酷い。10年働いてたったの50G。ちなみに宿屋に半年泊まると消し飛ぶ。最低限の装備でも一式20Gはする。
 じゃあ外へ繰り出しモンスターを倒して稼げばいいじゃないかと思うかもしれないがそうは甘くない。モンスターを倒したところでお金は手に入らないからだ。RPGの根幹を否定された気もする。そしてなにより、手ぶらで戦いに行けば間違いなく死ぬ。宝箱の中身は3Gちょっとしかない。
 じゃあどうする?金を稼ぐ最も効率的で危険な方法は2つある。裏の仕事をするか、盗みに入るかだ。
 裏の仕事は1年やって成功すれば50Gほど。真面目に働くのがバカになる取り分だ。泥棒は運次第だが、時々100G近い大金が舞い込むこともある。
 失敗すれば?当然憲兵の手で牢屋にぶち込まれ、適当な裁判で判例などクソくらえなほど変動する刑期を全うすることになる。つまり大体10年くらいを無為に過ごす羽目になる。主人公には年齢の概念があるためこれは痛い失点だ。
 しかしこの世界は失敗した者に優しい。だから脱走という選択肢が用意されている。それも失敗すれば?もう二度とチャンスは訪れない。私は10回ほどやって1回くらいしか成功したことがないが。

 命を賭けて
 「金は命より重い」という言葉があるが、この世界ではまんま当てはまる。主人公は時間を切り売りして穏当に金を手に入れるか、一発逆転を狙うかの選択を迫られる。
 一発逆転の方法は簡単。ロシアンルーレットだ。勝てば所持金2倍。負ければ次の主人公を作ることになる。
 実はもう1つ方法がある。市役所にいる市長を襲撃することだ。市長はよぼよぼの老婆なので倒すのは雑魚である主人公でも容易い……なんてうまい話はない。怒り狂う市長は後述する最強キャラを歯牙にもかけない強さを誇る。この腐った街を統治するほどの存在だ、当たり前だろう。
 命を賭ける最後の方法は冒険だ。だけど前も言ったように宝箱の中身は死ぬほどしょぼい。モノローグの期待に満ちた語りが滑稽に見える程だ。
 それでも一応、後半のダンジョンに行けばいくほど中身は豪華になる。お金の方が相変わらずだが宿屋に泊るには苦労しなくなるし、町で買えば1000Gはくだらない武器防具、体力を全回復するエリクサーも出るようになる。
 しかし結局、宝箱を見つけても生きて帰れなければすべてが無に帰す。旅人が出ていけるダンジョンなどたかが知れているし、砂漠にゴミ拾いをしにいくようなものだ。命を賭けたところで成功の可能性はない。

 地獄の沙汰も魂次第
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 こんな地獄を抜け出す唯一の方法は魂を集めることだ。魂はダンジョンのボスを倒したり、20レベル以上で引退をしたりすると手に入る。
 魂を手に入れる第1歩は金を稼ぐこと、そして雑魚敵をそれなりに倒して5レベル以上になって引退し、街の発展に貢献することだ。この世界では理由はわからないが、お金を抱えて市役所にいき、引退を宣言すると街が発展する。
 街が発展すると給料が上がる。そうすればより短期間で装備をそろえられ、ボスを倒す可能性も上がる。
 魂が2つ手に入り、街もそれなりに発展したらジョブを旅人から戦士に変えよう。商人なんて金を持っているだけの雑魚に割く魂はない。
 戦士は今までの苦労がくだらなく見えるほど強い。所詮初めから持つ者が成功するのだと思い知らせてくれる。彼ならうまくいけば盗賊王の墓場までクリアすることが出来る。そうすれば手に入る魂の数は10を超える。
 十分魂が手に入れば魔導士なんかがおすすめだ。魔法攻撃がとにかく強い上に、回復魔法も使える。宿屋に泊るのが難しく、回復アイテムが1つ100Gのエリクサーしかないこの世界ではこのアドバンテージは凄まじい。きちんと教育を受けた富裕層のインテリがこの世を総べるのだと感じさせてくれる。貧乏人が学問で立身出世する物語はもはや神話に過ぎない。
 魂が50手に入れば、いよいよ吸血鬼となる。彼は年を取らないし、吸血で攻撃と回復を両立できるし、覚醒で常に2倍の攻撃力をほこることもできる。結局人は化け物に勝てないのだと悟らせてくれる。

 異世界に生きるだけじゃない
 苦労のかいあってラスボスを倒した主人公(吸血鬼)に訪れるのはエンディングではない。帰路につく主人公を呼び止めたものの口から語られるのは、異世界の秘密と衝撃の事実だった。
 なぜこの世界には勇者がいないのか
 引退した人々はどこへ行ったのか
 怒り狂った市長の強さの理由とは何か
 市役所の隅にあるものの正体は
 ……なぜこの世界の人々は自分の暮らす世界を「異世界」と呼ぶのか。
 この世界の前には、吸血鬼ですら屈さざるを得なかった。結局世界を救うことが出来るのは、勇者だけだ。
posted by 新橋九段 at 19:38| Comment(2) | TrackBack(0) | ゲームレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする