2015年02月25日

昔の言葉・犯罪編

 この前偶々図書館で『犯罪の心理』という本を見つけたのですが、これがなんと終戦まもなくの昭和27年に書かれた本だったんですね。当然言葉づかいも古めかしく、なかなか面白いので今回は独特な表現の言い回しを辞書順にまとめておきます。
 なお本書がどんな本かについては九段新報「【書評】犯罪の心理」にて書きました。

匕首
 この時代の犯罪の凶器としてよく登場する。ドスのこと。
アロハボーイ
 具体的には不明だが、当時は新奇だったアロハシャツを着るような男性を指すのだろう。カミナリ族的な位置づけか。
淫売婦
 売春婦をかなり悪し様に表現した言葉。当時の価値観からすれば普通なのか。
顔づけ
 顔合わせの意味。顔づけ交友とも。
ギャング物
 ギャングが主役の映画。青少年への悪影響が懸念されていた。
休校放逸
 学校を休んでほっつき歩くこと。無断欠席、怠学と同意。
欠損家庭
 両親のうちどちらかあるいは両方が欠けた家庭。欠損や不良という言葉を何のためらいもなく使うあたり、昔は「かくあるべき」という価値観が強かったのだろう。
小遣銭
 ようするにお小遣いのことだが、1文字足すだけで言葉の雰囲気が変わる。
盛場
 遊技場に似るが、もっと大きな範囲を指す。歓楽街に近いがより小さい範囲か。
自家物品持出
 自分の家のものを勝手に持ち出し、売りさばいて遊ぶ金を手に入れること。今みたいに中古品の売却に身分証が不要だったためか、着物などを持ち出すケースが多かった。
手交
 交換すること。文中では名刺を渡すことを表現している。
書籍
 堅苦しい言い方だが、本のことを指す言葉として盛んに用いられている。
チョンマゲ物
 侍が活躍する映画。ギャング物と同じく悪影響が懸念された。
同宿
 特に未成年の男女が同じ宿に泊まること。大抵桃色遊戯がつきものだったり。
瀆職
 とくしょく。職を汚すこと。要するに汚職。
日参
 毎日のように訪れること。
パンパンガール
 繁華街の路地裏で売春をしていた女性を指す俗称。
不健全娯楽
 盛り場にたむろしたり、不純交遊をしたりと、不良っぽい遊び全般を指す。
不良行為
 問題行動のこと。現代の学術的な書物では使用が好まれていないであろう「不良」という言葉だが、この時代には遠慮なく出てくる。
不良団
 不良の集まり。かなり社会的なシステムのもとに成り立っており、明確な団長などの役割も存在する。
股旅物
 博徒や芸人が諸国を経めぐる映画。放蕩的な生活が青少年のあこがれになったとか。
桃色遊戯
 なんとも婉曲的な表現だが、不純異性交遊の総称。
ヤミ料理屋
 具体的に何を指すかは不明だが、映画館やダンスホールと並列して不良少女が訪れる場所としてあげている。
遊技場
 不良のたまり場。大抵の場合はパチンコ店を指すようだが、文中ではチケットの存在も示唆されているためダンスホールのような場所も指すと考えられる。
遊惰放蕩
 だらけて遊び歩くことか。当時の大学生への批判として登場する。勉強しない学生はいつの時代にもいたようだ。
力調
 力説と同意語として使用されている。
posted by 新橋九段 at 01:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 創作資料 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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